2019年09月23日

水の星

前回茨木のり子さんの詩を取り上げましたが、また読むようになったきっかけは何かというと、よく行く喫茶店に茨木のり子さんの『倚りかからず』という詩集が置いてあったから。本が何冊もご自由にお読みくださいっていう感じで並べてある喫茶店なのですが、こないだ座った席の目の前にたまたまその本があったのでした。

その詩集を手にとって読み進めるうち、なんとなく言葉の感じに覚えがあるな、と思ったのですが、どこでいつ読んだものだったかその時は思い出せず。しかし、こないだ自宅の棚を整理していたら茨木のり子さんの『うたの心に生きた人々』という本が出てきて「あ!だからかー!Σ(゚Д゚)」と思いました。

話は変わりますが今日、『アド・アストラ』という映画を観に行きました。ああいうSFものを映画館で観るって最高!\(^o^)/家だとどうやってもあの没入感にはなれないので。携帯電話を切って、一切いろんなものを断ち切って映画の世界にどっぷり浸かるのって心の栄養にもすごくいいんじゃないかなあ〜。どこで読んだのか忘れたけど、人間には"行方不明になる時間が必要"だって。本当にそう思う。

で、宇宙ものの映画なので当然地球を地球から離れた位置から見る映像もあるわけですが、それを観てこれまた茨木のり子さんの詩を思い出しました。一見関係ないようでいてここで繋がるのでした(笑)ということでその「水の星」という詩をあげてみます。

(引用開始)
宇宙の漆黒の闇のなかを
ひっそりまわる水の星
まわりには仲間もなく親戚もなく
まるで孤独な星なんだ

生まれてこのかた
なにに一番驚いたかと言えば
水一滴もこぼさずに廻る地球を
外からパチリと写した一枚の写真

こういうところに棲んでいましたか
これを見なかった昔のひととは
線引きできるほどの意識の差が出てくる筈なのに
みんなわりあいぼんやりとしている

太陽からの距離がほどほどで
それで水がたっぷりと渦まくのであるらしい
中は火の玉だっていうのに
ありえない不思議 蒼い星

すさまじい洪水の記憶が残り
ノアの箱船の伝説が生まれたのだろうけれど
善良な者たちだけが選ばれて積まれた船であったのに
子子孫孫のていたらくを見れば この言い伝えもいたって怪しい

軌道を逸れることもなく いまだ死の星にもならず
いのちの豊饒を抱えながら
どこかさびしげな 水の星
極小の一分子でもある人間が ゆえなくさびしいのもあたりまえで

あたりまえすぎることは言わないほうがいいのでしょう
(引用終わり)

私はというと、物心ついたときから地球を外側から見るという視点が存在する世界で生きてきた気がするので、確かにそれを知ってこの地上で生きるのと、そうでないのとでは大きな違いがあるのかもしれないなあとこの詩を読んで初めて思ったのでした。



posted by chocola at 00:47| Comment(0) | 文学 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2019年09月22日

茨木のり子さん

ちょっと前から自分の中で茨木のり子さんブームが来ていて、今、『谷川俊太郎選 茨木のり子詩集』っていう本を読んでいます。で、やっぱりこの人の詩は好きだなあ〜と思いながら読んでいたら、とある詩でダーッと涙が出てきました(;_;)

自分の中ではその理由がわかるようなわからないような・・・。たぶん、人の飾らない本当の気持ちとか、純粋な何かに触れると涙が勝手に出てくる傾向があるので多分そうじゃないかと思うんですが、その「答」という詩を書き留めておこうと思います。

(引用開始)
ばばさま
ばばさま
今までで
ばばさまが一番幸せだったのは
いつだった?

十四歳の私は突然祖母に問いかけた
ひどくさびしそうに見えた日に

来しかたを振りかえり
ゆっくり思いめぐらすと思いきや
祖母の答は間髪を入れずだった

「火鉢のまわりに子供たちを坐らせて
かきもちを焼いてやったとき」

ふぶく夕
雪女のあらわれそうな夜
ほのかなランプのもとに五、六人
膝をそろえ火鉢をかこんで坐っていた
その子らのなかに私の母もいたのだろう

ながくながく準備されてきたような
問われることを待っていたような
あまりにも具体的な
答えの迅さに驚いて
あれから五十年
ひとびとはみな
掻き消すように居なくなり

私の胸のなかでだけ
ときおりさざめく
つつましい団欒
幻のかまくら

あの頃の祖母の年さえとっくに過ぎて
いましみじみと噛みしめる
たった一言のなかに籠められていた
かきもちのように薄い薄い塩味のものを
(引用終わり)



posted by chocola at 00:53| Comment(0) | 文学 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2019年09月19日

『ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド』

だいぶ前から映画ファンの間では話題になっていたクエンティン・タランティーノ監督作品の『ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド』、観て来ました!監督がタランティーノというのもさることながら、レオナルド・ディカプリオとブラッド・ピットという二大スターの競演がさらに話題を呼んだものと思われます。

思えば昔、トム・クルーズとブラピが共演した『インタビュー・ウィズ・ヴァンパイア』(1994)という映画がありましたが、これを劇場まで観に行った私でありました。ブラピはその後『セブン』(1995)以降もコンスタントに話題の作品に出演し続け(最近はあんまり作品に恵まれなかったように思うけど)、押しも押されもせぬ大スターに。

そんなブラピにちょっと遅れて『タイタニック』(1997)で時の人となったレオ様(その前に『ロミオ+ジュリエット』とかで話題になりつつあったように思いますが)。2人ともブレイクしたのはいいものの、ここまで来るまでに本当にいろんなことがあったんじゃないかと・・・。リアルタイムでそれをずーっと見てきた私としては、今回の共演は感慨深いものがありました。

さらに、タランティーノに関しては・・・やっぱりあれかな、『パルプ・フィクション』が初めて観たタランティーノ作品かな。その後『フロム・ダスク・ティル・ドーン』っていうタランティーノが脚本を手掛けた作品を観たけど、これがなかなかすごい作品で(笑)これを観てからというもの、ちょっとやそっとの作品じゃ驚かなくなりました(^^;

そして当然『キル・ビル』も観た!これも当時結構な騒ぎになった作品。なのでこのお三方がタッグを組んだという今回の『ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド』。私には観に行かないという選択肢はありませんでした(笑)そして行って良かったー!感想的なことは書きませんが、シャロン・テート事件については知ってから観た方がいいように思います。

ということで、今度の三連休はこの作品にも出演していたブラピ主演の『アド・アストラ』を早々に観に行くどー!その次の週はお楽しみのライブが待ってるし!\(^o^)/

posted by chocola at 00:11| Comment(0) | 映画 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2019年09月15日

NAGOYA JAZZ WEEK@ボトムライン

今年も行って参りました!NAGOYA JAZZ WEEK 渡辺香津美×田島貴男!メンバーは昨年と同じでベースが川村竜さん、パーカッションはヤヒロトモヒロさん。昨年観て思ったんですが、香津美さん&率いるメンバーたちの演奏が本当にすごすぎてもう化け物レベルって感じなのです。で、田島さんも音楽妖怪とか言われてますし、そうなると私が観たのは本当にこの世のものだったのかしらと、そんな気もしてきます・・・!(冗談です(笑)

でも、本当にめちゃくちゃカッコ良かったー!!(≧∇≦)田島さんはもしかすると英語で歌うのに苦手意識があるのかもしれないのですが、ロックやジャズって英語圏で生まれた文化だろうから、それらの歌を英語で歌うとしっくりくるのも当然のような気もします。能や歌舞伎などの文化は日本語を元にしてるから日本語でやった方が自然なのと同じじゃないのかな、と。この辺についてはもうちょいこれから先も考察してみたいのですが(気持ちが伝わりやすいのは母国語の方だとは思うけど・・・)。

ってことで感想。今回は昨年と違って2部構成になりコンパクトな公演となりましたが、これくらいでちょうど良いかも。前回は2曲くらい香津美さんたちが演奏してから田島さんが登場しましたが、今回は「ハバナ」のあとすぐに田島さんが登場。香津美さんの「ハバナ」はいきなり超絶技巧なので毎度先制パンチをくらわされるのですが、もう本当に口あんぐりって感じで見てました(笑)どうやら香津美さんの前には楽譜も置いてあるけど、どんな風に五線譜に書かれてるんだろ?あと、香津美さんが弾いていたギターのネックにはちっちゃな鳥の絵が何羽も描かれてて可愛かった♪

2曲目には田島さんが登場。いよっ、待ってました!(^O^)今年は何を一曲目に歌ってくれるのかな?と固唾をのんで見守ってますと・・・始まったのはなんと、ドアーズの「ハートに火をつけて」!えええー!Σ(゚Д゚)そうきたかー!!のっけから田島さんのカッコよさに倒れそうになった私でした(笑)ジム・モリソンより田島さんのがずっとカッコ良かったよ♪最高!音源欲しいー!!

3曲目はおなじみ「I Say A LIttle Prayer」で、4曲目はまた聴きたかった「People Get Ready」!この曲も田島さんにすごく合ってるんだよね。5曲目は「田島で聴きたかった」と香津美さんが言っていたジョニ・ミッチェルさんという方の曲。YouTubeで探したところでは「Both Sides Now」かな?と思ったんだけどどうかな?エキゾチックな感じで良かった!6曲目は「The End Of World」。どうやら古い曲なんだそう。この5,6曲目はなんとなく聴いたことはあってもちゃんと聴いたことはなかったので改めて聴いてみたいなと思いました。

さて、7曲目は今回やってくれた中で唯一の日本語の曲。それは、香津美さんも参加したオリジナル・ラブのアルバムの中の一曲「空気ー抵抗」。これがかなりのスペシャルなスペシャルバージョンで、名古屋に来て本当に良かったな・・・!と思いました。香津美さんも難しい曲だと言っていて、そんな曲を作れる田島さんて本当にすごいなと思う。田島さんがすごいのはマルチにいろんなことが出来るってところ。

作詞作曲できるし、歌も歌えるし、楽器も弾けるし、そのどれかに特化して一つだけ専門にすることは出来そうだけど、全部においてすごいレベルっていうのがすごい。田島さんはまだまだ追求してそうなので、いったいどこまで行っちゃうのか・・・よくレコードも聴いてるみたいだし、音楽以外では趣味のカメラもあるし、時間が全然足りないんじゃないのかなあ(^^;一日の時間配分が大変だろうなあ〜。

てことで話がそれましたが続く8曲目はビリー・ジョエルの「Stranger」!昨年もやってくれたやつですが、今年はもはや4人のバンドみたいになっててめちゃカッコ良かった!9曲目は「Hallelujah」。これも昨年歌ってくれた曲。その時はまだ知らなかったけど、今思えば『bless You!』とつながるところがあるなあ〜と。たぶんそういう意味での選曲ではないだろうと思うんですが、やっぱりそういう流れに乗ってたのかな、と思ってみたり。

そして本編最後は「マシュ・ナ・ケダ」。ここでそれぞれがそれぞれにすごいソロを聞かせてくれてすごかった!!4名のミュージシャンさんたち、一見の価値ある方たちばかりなので、もっと音楽を生で聴きにいくっていうことが音楽好きだけがする特別なことでなく、生活の延長にあるようなそういう文化になっていったらいいのになあと思う。そこでまた音楽好きも増えるかもしれないし。順序が逆でもいいんだと思うんだよね。

アンコール1曲目はトム・ウェイツさんの「Ol' '55」。これも昨年演奏してくれた曲ですが、まーこれが本当に田島さんの声に合ってる・・・!トム・ウェイツさんを好きな日本人男性は多いだろうと思うけど、これだけ彼の曲をカッコよく歌える日本人はそうはいないんじゃないのかなあ?これまた音源欲すいー!この曲では最後に香津美さんと田島さんでギターバトルみたいなのしてくれて楽しかった♪田島さんはペグ回しながら音出したりして面白かったい!(≧∇≦)

最後の最後は香津美さんと田島さん二人だけで「Body&Soul」。ああ、スタンダードってやっぱりいいね(*^^*)素敵だった・・・!ってことで以上、感想でした。例によって間違ってたり勘違いしてるところがあったらすみませんm(__)m


20190915101203427.jpg

posted by chocola at 10:38| Comment(0) | ライブ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2019年09月14日

尾張名古屋は城でもつ

こないだNAGOYA JAZZ WEEK@ボトムラインへ行ったときの道中編(タイトルに特に意味はありません(笑)。

そもそも今回の公演を知ったのは、チケットぴあの情報が最初でした。お気に入りアーティスト登録するとライブ情報のメールくれるアレです。昨年のNAGOYA JAZZ WEEKもめちゃ良かったんだけど、遠くから見てたからスゴ演奏のテクニックを近くで見ることが出来ませんでした。なので今回はぴあの情報で開催を知ったとたんすぐにチケットをゲット。今回はなるべく前でどんな風に演奏してるか見たい!と思ったので(^^)

でもとりあえず今回は道中編てことで、本編の内容はまた次に。ということで行ってきました、名古屋!昨年は名古屋城に行ったんだけど、今年は長年行ってみたいと思っていた名古屋市科学館のプラネタリウムを観るのとあいちトリエンナーレのインスタレーションとしてのユザーンさんの修行を見学することが目的(もちろんメインの目的はライブだけど)。

そしてもうひとつの目的というか、希望というか、悲願というか、新幹線から富士山が見えたらいいな・・・!と思い、行きの新幹線はE席を確保。この時、台風が近づいていることもあって、途中ちらりと見えた富士山にはがっつり雲がかかっていて、頂上がちらっと見えるくらいでした。それで私は「ああ、今回も見れなかった(;_;)」と思ったんだけど、なんてことはない、富士山がよく見える場所はもう少し先に行ったところで、そこできれいに見えました!フジサーン!!(嬉し泣き!)

じゃーん!!
20190913180723781.jpg

ああ、嬉しかった!・・・そう、この日はすごい台風が近づいてきていることもあり、帰りの新幹線も指定席とっていたけど、とにかく一本でも早いのに乗るために名古屋に着いて先にお土産を買っておくことにしました。それをロッカーに預けて、今回は絶対食べようと思っていた味噌煮込みうどんのお店・山本屋本店へ。開店時間に着いてみるとすでに並んでてびっくり!この日は暑かったけど食べましたよ、味噌煮込みうどん!!

うどんすごい歯ごたえ&思ったよりしょっぱくなくて美味しかったい!!(≧∇≦)
20190913180750997.jpg

昨年は名古屋城での観光に思ったより時間をとられてしまってプラネタリウムは見れなかったけど、今年は前々から予約して無事に見ることができました。その上映が終わってからなごのアジール(ユザーンさんの修行場所)に行くしかなかったので、結構なハードスケジュールに(^^;けどどちらもハズせない!と思って頑張って急ぎ足で移動しました。

そんな中、地下鉄のエスカレーターの右側を歩いてのぼってたら、目の前に男の子が立ちふさがってたので「すみませーん」って感じでそこをどいてもらって抜けると今度は女性が立ちふさがってる!それを見ていた男の子たちが、「おっと、壁を越えたと思ったらまた壁が立ちふさがった!さあ〜、どうする?!」ととつぜん私の状況の実況中継をしはじめて面白かった(笑)名古屋には面白い子たちがいるなあ〜

なごのアジール近辺。雰囲気ある素敵な感じのお店が多かったな。
20190913180845856.jpg

奥の方に人がいますが、あの辺りにユザーンさんの修行場があります。
20190913180837713.jpg

ユザーンさんの演奏を聴くのは初めて。どんな風にタブラを叩くのか興味津々でしたが、右手(だったかな?)は指の辺りで叩いて、前にずらして今度は手のひらの方を使って叩く、また戻して指の辺りで叩く・・・というのを繰り返していて、もう片方の手はまた違う叩き方をしてたなあ。なんかメロディが流れていて、それに合わせる感じでずーっと叩いてました(といっても時間なくて5分くらいしか見てないけど(^^;)。

あれじゃ手が痛くなることもあるだろうな、と思ったのと、見学者とユザーンさんの練習場所の位置が近くてびっくり。結構人も出入りするから集中もしづらいだろうし、まさに修行だなあ〜と思った。長丁場大変だっただろうな。いつかちゃんと演奏を聴いてみたい・・・ってことで以上、道中編でした!

posted by chocola at 00:47| Comment(0) | おでかけ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
×

この広告は180日以上新しい記事の投稿がないブログに表示されております。