今回はネタバレしないと感想を書けない感じなので、ネタバレありきで書きます。観に行く予定の人は読まないでね。でも観るつもりがないならぜひ読んで(笑)
この映画の予告を見たのは『ナイブズ・アウト』だったと思う。映画の存在自体はもうちょっと前から知っていたような?けど、予告を見て初めて「あ、これ観に行こうかな!」と思いました。いままでたくさんの映画と予告編を見てきたおかげで、これは(自分にとって)アタリの映画っぽいなっていうのは予告でなんとなくわかるようになってきました。
ところで、この時期に他人と接触する可能性のある映画館にわざわざ足を運ぶ、という行為はおすすめしません。その辺は自己責任で・・・!私は感染症にかかるリスクっていうのは急に今始まったことじゃないと思っているし、ちゃんとした予防さえしていれば恐れることではないと思っています。でも心からそう思えない人はやめといた方がいいと思います。
てことで『ジュディ 虹の彼方に』。2時間くらいの作品なんだけど、その長さを感じさせない映画でした。そしてなんてったって主演のレニー・ゼルウィガーがやっぱりすんばらしかった!ジュディ・ガーランドについてはほとんど知らなかったけど、ちょっとショックだったなあ〜。『オズの魔法使い』の頃、17歳だったジュディは今だったら完全に虐待と言ってもいい扱いを受けていたんだなと。
調べてみたら、10代の頃からダイエットのためにと称してクスリ漬けにさせられていたようで(それも実母に)。娘をショービジネスに売ったも同然だったよう。そのことを知ってマイケル・ジャクソンのことを思い出しました。彼もまた子供の頃からショービジネスの世界に否応なく身を置かされ、遊ぶ時間もなく父親に厳しく育てられたんですよね。
やっぱり子供時代に自由に遊べる時間もなく育った人っていうのはなんかしら問題を抱えてしまうんだろうな、と思う。なんの制限もなく自由に過ごす時間っていうのは子供に絶対的に必要なものなんじゃないのかな。だけどもちろん同時に、たとえばピアニストになるためには、幼少のころからの練習にかけた時間が左右することも確かでもあり・・・その辺は悩ましい。
そこに少しでも自分の意思があれば良いけれど、ジュディは自分で選択することも出来なかったんじゃないのかな。敷かれたレールを否応なく進まされ、彼女は舞台の上でしか生きる術がなかったのだと思う。とってもしんどい人生だったのでは・・・。こんな壮絶な人生を送った人がいたんだ、と知ってびっくり。
この作品ではそんなジュディが亡くなる前に行われたロンドンでの公演や私生活の様子が描かれています。公演前の姿はもう本当にダメダメで、こんなんで舞台に上がれるの?!と思うんだけど、どっこい舞台で歌い始めたら急に何かが降りてきた感じになり、ものすんごい迫力!圧倒されました。ジュディは舞台でこんな感じの人だったのか・・・!と知れたのと同時に、レニーの役への入り込み方が本当に凄まじいな、と思いました。
何回かステージ上での歌のシーンがあったけど(そんなに多くはない)、その度に涙がダーッと出てきて画面がもうよく見えなかった(;_;)舞台以外では私生活も精神もボロボロな様子なんだけど、舞台に出たらそんなのを感じさせないくらい全身全霊でパフォーマンスをして・・・とにかくその落差がすごい。その明暗の描き方がメリハリきいてて映画として良かった。しかしあの様子では生きることが本当にしんどかっただろうな、と思った。
スポットライトの中でしか人に愛されない・・・そう感じつつ短い生涯を駆け抜けたジュディ。彼女のことをこの映画を通して知ることが出来て良かったし、ラストにも感動しました。いやー、映画ってほんっとに素晴らしいな・・・!今年一番泣いてしまった(ToT)誰かも言ってたけど今年前半は本当に素晴らしい作品ばっかり!2020年は映画の当たり年かも。
posted by chocola at 20:05|
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